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Topcolumnコラム/ベターハウス4回目

■ベターハウスの不動産仲介業者の「ホンネ」第4回:駐在員の仲介需要の低下圧力

短期滞在の日本人数の伸び悩み
本コラム第1回で、上海は、ニューヨークやロサンゼルスなど、これまで日本人が暮らす代表的な海外都市と並んで、日本人数がもっとも多い都市に成長したことを報告した。地下鉄に乗ると、日本人の姿をよく見かけるし、日本料理店やカラオケ店の多さは、日本人の滞在者数の多さを物語っているといえよう。

 

最近まで、短期滞在(出張や観光など)の日本人数の増加傾向が続いているように感じられた。しかし、今年5月の四川大地震や世界的な原油高、食の安全問題などが矢継ぎ早に発生し、短期滞在の日本人数は頭打ちになっているように感じられる。特に、食品は、自分の生命に関わることから、看過できない問題である。中国に向かう日本人出張者は複雑な気持ちであろう(中国で暮らす日本人にとっては、半ば諦めざるを得ない問題である)。日中間の経済交流の促進や観光業の発展などは、短期滞在数を長期的に増加させる大きな要因であり、今後もこの傾向が続くのは間違いない。しかし、短期的には、短期滞在の日本人数は伸び悩む可能性が高い。

 

駐在員数の減少傾向圧力
短期滞在の日本人数の伸び悩みは一時的なものである一方、長期滞在の日本人に関しては、長期的な視点から見ても増えそうにないというのが私の実感である。統計上、過去10年間、増加傾向が続いているが、実際には、横ばい、あるいは下落基調に入っていると考えられる。

 

これまで、日系企業は、第2次産業(=製造業)を中心に中国進出を果たしてきた。多くの企業では、駐在員を3年から5年の期間で中国に派遣した。駐在期間終了後は、別の新しい駐在員を派遣するというローテーションを繰り返してきた。

 

しかし、最近、中国国内の消費拡大や人件費の増加、原料高に加えて、企業の現地化(=企業運営を中国人に任せる)の流れが明確になってきており、必ずしも駐在員を長期にわたって派遣する必要はないという認識が広まったように感じられる。これから中国で生き残っていくためには、徹底したコスト削減が求められる。駐在員にかかるコストは、企業にとって明らかに重荷であり、既に、住宅予算や駐在員手当などの削減がはじまっている。必然的に、駐在員の削減という動きも出てこよう。

 

今後、駐在員は、「インフラが整ってきた中国の大都市で、高級住宅に暮らしながら給料は日本以上」という、ある種の贅沢な生活から切り離される圧力を感じながら生活することになる。特に、最近は米国サブプライムローン問題から金融危機へと発展した世界経済の先行きに対して不透明感が増してきた。駐在員への圧力が高まる大きな要因となるはずだ。

 

狙うは「製造業」だったが・・・
上記のことは、駐在員にとっては、歓迎される話ではないだろう。しかし、これは仲介業者にとっても歓迎されるものではない。

 

日本人を対象とする不動産仲介業者は、できるだけ製造業に従事する駐在員を仲介しようと考えてきた。理由は単純で、住宅予算が高く、高い仲介手数料を期待できるからである。しかし、現地化やコスト削減、金融危機の影響から、駐在員数が減少する可能性が高まってきている。駐在員の減少は、必然的に商売相手としての母数が少なくなることを意味する。仲介業者は、どのようにして顧客を確保するか、頭を悩ませているところである。

 

上海市統計局が発表したデータによると、99年に第2次産業のGDPと第3次産業(=サービス業)のそれが逆転した。00年以降、製造業に加え、サービス業を主体とするビジネス展開が見られるようになった。すなわち、製造業以外に、サービス業に従事する駐在員を顧客として確保すればよいという考えが出てきた。

 

しかし、サービス業の場合、中小企業が圧倒的に多い。そのため、駐在員の数が少ない上、コスト意識も高い。製造業の駐在員の住宅予算を製造業並に確保できている企業は少なく、中には、一般の中国人が暮らす住宅で暮らしているケースも多い。仲介業者にとって、サービス業の駐在員を顧客とすることは、仲介手数料が少ないということを意味する。薄利多売になる可能性が高く、これを行う体力のある仲介業者は限定的だろう。

 

サービス業では、総経理クラスの日本人駐在員を置くのみで、その他はすべて中国人でカバーするというのが趨勢である。総経理クラスでも、住宅予算に限りがあるケースが多々見られるのが現状である。

 

短期的には短期滞在の日本人数の伸びが鈍化し、長期的に見ると長期滞在の駐在員の数が減少に向かうと考えられる。この情勢の中、仲介業者は、短期ニーズの掘り起こしと、母数の減少という根本的な問題に立ち向かわなければならない。

 

第1回:住宅需要の多様化  

第2回:アフターサービスの限界?

第3回:不動産仲介業者の便利屋化  

第4回:駐在員の仲介需要の低下圧力  

第5回:最近の分譲住宅市場の動向  

第6回:待てば下がる、下がれば待つ

 

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一昔前の企業のマーケティングでは、製品やサービスを作ったあとにどう販売していくのかという点に注力されていました。企業が製品を欲しがっている顧客を探すために広告やセールスに力を入れていましたが、現在は・・・

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