■ベターハウスの不動産仲介業者の「ホンネ」第5回:最近の分譲住宅市場の動向
伸び悩む取引量
今回から、分譲住宅市場に目を向けてみたい。
上海においては、不動産市場での調整がはじまって1年近くが経過した。調整がはじまった時期、「調整は短期間で収束する」という見方と、「長期化する」という見方が平行する情況が続いた。現在、長期化する見方が強くなっているが、この傾向が見られはじめたのは今年の春節(旧正月)が終わって、市場が暖まりはじめる3月から4月あたりである。
この背景には、米国サブプライムローン問題から発生した世界的な景気減速や金融不安、インフレ懸念を主因とする昨年に発表された一連の金融引き締め政策、その9月に発表された2件目以降の住宅購入にかかるローン政策、銀行に対する窓口規制などがあげられる。マクロ経済情勢から消費心理が一気に冷え込んだことが大きい。
調整の深度を測るうえで、よく利用されるのが新築住宅の取引量の動向である。06年と比べて07年の取引量が全体的に増加し、08年に入ると、06年以下の水準に落ち込み、07年の情況とは好対照となっている。08年から09年はじめまでは、取引量の低迷が避けられない情勢である。
上海における新築住宅の価格指数の推移横ばいが続く価格
住宅価格指数を見てみると、07年に急激に価格が上昇し、08年以降は伸び率が鈍化し、横ばいとなっている。少なくとも、08年に入り、「価格が上昇している」という見方は少数派となった。物件によっては10%、20%引きで販売しているという状況が発生している模様だ。
取引量が下落すると、必然的に価格にも影響をおよぼす。しかし、仲介業者にとって切実な問題となるのは、価格の下落圧力より、取引量の下落である。次回は、中古住宅市場における取引量の下落と仲介業者が置かれた情況を合わせて報告する。
第5回:最近の分譲住宅市場の動向
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